ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

ヴィルフリートの甘さ

ヴィルフリートはね、良い子なんですよ
ただね、ただ甘いんです
自分に

一年猶予を貰って、何にも答えが出せない
それが答えなんです
それでも、お父さんからギーベになるようにと「答え」を貰います
とても恵まれているんですよね

でもギーベってことは
その土地の主になるということです
ヴィルフリートは頑張るって信じてます
信じてますが、なんか耳障りのいい人間しか傍に置かない気もします
過去にやらかしたこと(白の塔に入ったことや旧ヴェローニカ派を邪険にしたこと)
を人々は覚えているものです
上手くまとめ上げるだけの器はない気がします

(私はヴィルフリート大好きですけどね)

結局その土地を上手く牛耳りたい人間に
おべっか使われて、簡単に信用して、全てを任せて、嘘の報告を信じて
裏で下の人間からひっそり溜息つかれていることも知らないまま
本人だけはご機嫌で・・・
そんなことになるかな?と思います

まぁ、牛耳りたい人からの妻斡旋もあるでしょうから
結婚の相手がいないということにはならないと思います
ユルゲンの娘は父親の命令には逆らえないみたいですから

そうやってギーベの義父という立場を得た男とともに、旧ヴェローニカ派を”纏め上げて”行くのではないかと推察します


そういえば、フロレンツィアから課された課題はどうなったのでしょうね。
上手く処理できてのギーベ就任なら分かりますが、
課題未処理でギーベ就任を許しているのなら、もう親子共々ダメだと思います。


私はヴィルフリートが好きで、彼の純真さを好ましく思ってます。また、やっかいにも思ってます。
彼は中級貴族にでも生まれていたほうが余程幸せな道を歩めていただろうと思います。
彼は凡人で、素直です。空気が読めていない部分がありますが、それはヴェローニカの指示で側近たちが主に長年注意出来なかった結果です。
また身分が領主候補生ですから、その他大勢からも注意を受けることは皆無だったと思われます。
会社で地位が高い人が失敗していても誰からも注意を受けなくなるような、そんな怖い状況のことです。
そして、そーいう状況に自分はあるのだと本人が気づいていないともう直しようもありません。

ヴィルフリートはギーベ就任を受け入れてます。
欲を言えば父親からの沙汰ではなくて、自分で選び取って欲しかったですけどね;
だって上手くいかなかったら「父上が・・・」っていう言い訳をまだ自分に残してるでしょ?

ヴィルフリートもちょっとずつ成長してるんですよ?
でもね、亀の歩みすぎて・・・
ちょっと厳しめ・・・
世界がもう少し優しければ良かったけれど
生憎とユルゲンはとても厳しい世界。

もう少し荷が軽い仕事を与えれば良かったのにと思わなくもない。
いや、自分の土地に引きこもれる状況を作ってあげたのかな?
でも書類仕事とかヴィル兄得意と思えないんですけど。