「私には使命がある」
「・・・いきなりどうしたのですか?」
「ユストクス」
「はっ」
ユストクスがバスケットを抱えて近づいてくる
一緒にソファでお行儀よく座っていた愛娘が声を上げた
なかにはシュミルの仔が入っていたのだ
「お母様!お母様!可愛いですね!」
「そうですね・・・フェルディナンド一体?」
「少し空けなさい」
そう言ったかと思うと今度は獅子の騎獣を脈略も無く出現させた
それに今度は愛息子が食いついた
「わぁ!父上!これは何ですか?とても恰好良いです!」
「私の騎獣だ。気に入ったのなら同じ形に作ると良い」
「はい!」
「フェルディナンド、一仕事終わったようなお顔をされていますけれど一体何なのですか?」
「私には使命があると言ったろう。アレキサンドリアの領主候補生が美的感覚を疑われないための下準備だ。アレキサンドリアの紋章はシュミルの魔術具、シュミルの騎獣が適当だろう。男子には可愛らしすぎるので獅子が良かろう」
「!レッサー君でも・・・」
「レッサークンは初代アウブのみが扱える騎獣だ。実子とは言え、恐れ多いことはしてはならない。二人とも良いな?」
「「はい!」」
「そんな決まりごとはございませんよ!」
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布石に余念がないアウブ配
洗礼式前に刷り込みます