ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

領地を越えて、あなたに

フェルが幼女趣味です;でも相思相愛のラブラブなんで気にしないでwメリーバッド



なんやかんやあって、フェル様の館で愛人として暮らすことになったマイン。
7歳で既にお手付き。フェルはマインを独り占めしたいので貴族のお見合い場でもある貴族院に通わせようという意志はありません。
マインは館で教養や礼儀作法の教育を受け、夜は神殿から戻ってきたフェルディナンドの相手をします。
途中ジルヴェスターなんかも館にやってきて義弟を心配します(w)
でもフェルは放っておいて欲しい、周りからどう思われても構わない、小さな幸せを奪わないで欲しいと伝えます。
(マインはフェルに家族を救われているので基本フェル大好きです)

やがて二人の間に小さな命が生まれます。
元気な男の子で望外の喜びでした。
しかし1年も経たないうちにフェルの元に急な王命が下ります。
「アーレンスバッハの次期領主に婿入りするように」
自分には愛する者がいると抗議しましたが王命は覆りませんでした。


王命を履行しないのはエーレンフェストの不利益になります。
フェルディナンドはアーレンスバッハに行くしかありませんでした。
思い悩むのはマインのことです。
ここに残そうが、一緒に連れて行こうが、今までのような気軽な触れ合いは出来なくなります。
また、フェルディナンドという後ろ盾を一時的にでも失う平民のマインは、今後貴族から望まれれば断れない場面も出てくるだろうことは想像に難くありませんでした。一番確実にマインを守る方法は信用できる相手に愛人として手渡すことです。
しかし、マインが自分から離れることも、自分以外の色に染まることもどうしても許容できなかったのでした。


思い悩んだまま、寝台でマインを引き寄せます。
自分が王命でアーレンスバッハに向かうことになったことを伝えます。
今まで通りに一緒に暮らせるのかとマインに問われ、フェルディナンドは言葉に詰まります。
星結びを終えた後なら、愛妾として呼び寄せられるだろうとマインに話します。
それは本当だろうか、フェルディナンドはどうしたいのか、マインは問いかけますが彼は何も答えられませんでした。

「一緒に連れて行ってください」
「すぐには無理だ」
「いいえ。いつも一緒にいられます。魔石になれば」




フェルディナンドは自分の子供をリンクベルク家で引き取って育ててもらえるようカルステッドに頼みます。
カルステッドにマインはどうするのかと問われ、一緒に連れて行くと話します。


既に子供も引き渡した後の静かな館で、フェルディナンドはマインと二人で最期のときを甘く過ごします。
しかし、それもアーレンスバッハからの急報であっけなく終わりを告げました。
マインとの約束通り、彼女が疲れて眠っているときにフェルディナンドは全てを終わらせました。


彼女を胸に提げてフェルディナンドはアーレンスバッハへとゆきました。




アーレンスバッハへ赴いて1年と少し。
未だ星結びを終えていない彼は供給の間で倒れました。
けれども彼の顔には安堵が浮かんでいます。
動かない腕を少しずつ、少しずつ動かし首元の鎖を引いて美しい虹色の魔石を取り出しました。
大した力も出ない手で握り込み、そっと彼女の魔力を感じ取ります。


亭亭たる大空で、また二人、あの日々の続きを―――










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救いなんてないのだ_(:3」∠)_