三四郎は
お金にも
恋人にも
感情にも
社会にも
組織にも
場所にも
時間にも
何ものにも
縛られない。
縛られることを望んでいない。
ある程度は縛られている。でも全部は明け渡さない。
もちろん三四郎も人だから、縛られることのほうが多いと思うけど
タイムリミットを設けてる。
三四郎の理屈は分かるんだけど、分かるんだけど……。
分からない(笑)
世界は不確かなことだらけで、決まった価値なんてない。
自分がどこにいて、何をして、どう生きて、どう死ぬか。
正解もないし、不正解もない。
そういう、漠然とした思考があるんじゃないのかなぁと思うんだけど……
一時的な仲間
一時的な恋人
一時的なお金
そういう、いつかは終わってしまうモノ、目の前にあるモノだけを、今だけは見つめていたい。
目の前の、自分の手の中だけの、小さなスペース。それしか守れないし、守らない。
明日敵となる今日の味方と肩を組み、笑う。
自分の仲間を大勢殺した人間を守る。
三四郎の生き方を想像すると「混沌」しかない。
だから分からない。