ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

ディズニーランドの新アトラクションでテンション上がった

ジギスヴァルト王子→醜い心を咎められ魔法をかけられてしまう。「フェルディナンドを返して欲しくば、貴方がこの城に留まりなさい」
マイン→町の本屋に行きたいけど虚弱で行けない。いつも保護者に借りてきてもらう。「王子は古語読めないんですか?」
フェルディナンド→マインの保護者。発明家。「領地対抗戦に行ってくる」
レスティラウト→マインが好き。無理矢理結婚しようとする。「私の第一夫人になれ」

【プロローグ】
傲慢な王子はみすぼらしい老婆をみて追い返す。
老婆が美魔女になったので、王子は態度を変えるも時すでに遅し。
王子は呪いを受け”金ピカロボ”に変えられてしまう。
一体誰がこんなロボを愛してくれるのでしょう……

【主のいない馬車】
馬の嘶き。マインが外へ出ると二頭の馬が大慌てで戻ってくる。
「ユストクス!?エックハルト!?どうしたのです。まだ領地対抗戦が終わる日程では……。」
フェルディナンドの姿がないことに気づく。
「!!フェルディナンド様はどこにいらっしゃるのです!?わたくしをフェルディナンド様の元に連れて行ってくださいませ!」

【城】
「フェルディナンド様!!こんな牢に入れられて、なんてひどい!」
「この者は城のまわりで怪しい動きをしていたのです。私の命を狙っていたに違いありません」
「(被害妄想凄いな…)フェルディナンド様を解放してください!」
「……彼の代わりに貴女がこの城にとどまるのなら」
「マインやめなさい!!」
「フェルディナンド様の代わりになります」
「マイン!!………………おそらくこの城には図書室がある(ボソッ)」
「本当ですかぁ!!」

【町に戻ってきたフェル】
(アレはしばらく城の本を読み漁るであろう……)
(あまり早くに迎えに行くと、家に帰りたくないと駄々を捏ねるであろうな)
(しばらくは放置で良いか)

半年後。
「マインを私の第一夫人に貰いに来た」
「……レスティラウト様、マインはここにはおりません。森の奥にある城で金ピカロボに囚われているのです」
「フッ、それが課題というわけだな?」

丁度良いのでフェルディナンドは城にレスティラウトを差し向け、あわよくば相打ちになってくれないかなどと考えておりました。

【城】
少し時間を遡って。
城の蔵書に感激したマインは王子に最大級の敬意を払うようになりました。
一緒に食事をしたりもしました。
仲良くなるうちに王子が古語を読めないことが発覚しました。
「読めないのなら教えてあげます!」
マインは本好き仲間である王子が本を読めないのは辛かろうと思い教師役を申し出ました。
「いえ、私は忙しいので結構です」

【ディッター】
城にレスティラウト軍団が攻めてきました。
「あの者たちは私の命を狙っているのです!」
王子はそう言うと城の奥の部屋にいち早く篭り、側近たちに周囲を固めさせました。
マインは本好き仲間である王子のために戦おうと決意します。
マインの指揮でレスティラウト軍は敗北しました。
「マイン良くやりました。貴女がそこまで私を想っていたことに気づけず今まで寂しい思いをさせましたね。私も貴女を愛していますよ」
「……へ?」
魔法は解けませんでした。
「あの王子様?わたくし家族に会いたくなってきましたし、もう帰りますね」
本も制覇したし、とは言わないのが花でしょう。
「王子様の命を救いましたし、良いですよね?」
有無を言わさない笑顔に王子は頷くしかありませんでした。

【帰宅】
城の側に見覚えのある馬車が止まっていました。
「フェルディナンド様!いたのなら助けて下さっても良いではないですか!」
「王子が勝とうが、レスティラウト様が勝とうが、共倒れしようがどちらでも良かったのでな。ところで君が素直に城から出てくるとは驚きだ。これの出番が無くなったな」
城は古い蔵書ばかりでしたが、町には新しい本が次々と入ってくるのです。
「わぁ!新しい本!!」
そう言うとマインはすぐに本を読み始めました。
マインが顔を上げるとすでに家の前でした。
馬車を降り、久しぶりの家にどっと安堵が押し寄せます。
「ただいま帰りました」
フニャと顔を綻ばせてフェルディナンドに抱きつくと、瞬間躊躇うような素振りをみせた腕がそっとマインを抱き返しました。
「……ああ、お帰り。マイン」






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フェルマイEND
王子が勝とうが、レスティラウトが勝とうがフェルマイENDです。ええ。

王子の魔法は真実の愛でしか解けません。
いつも油をさしてくれるナーエがいるのですが、彼女の愛に気づいていませんし、彼女の行為を当然だと思っているので金ピカ王子は一生金ピカロボのままなのです;;そして油をさしてくれるナーエに見放されたら最後、きっと錆びて朽ちてしまうでしょう