ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

フェル様と酒のつまみ

【Alexandria.1】
あの忌々しい求愛の魔術具
あんな魔力ではローゼマインを染めることなど不可能だというのに我が物顔で彼女の首元に収まっていた
フッ、どうせなら鎖が切れていつの間にか無くなっていたと返事をしたかったな
それにしても愉快だった
素材と魔術具を同列に扱ったのだ、ローゼマインは
ローゼマインに悪意が無いだけに痛快だったな

【Alexandria.2】
目の前のテーブルに広げられたマントを見る
マントと同系色の糸で刺繍された複雑な魔法陣
美しい
その一言に尽きる
あまりの酩酊感に溜息が出た

【Alexandria.3】
私の心配性がひどくなったとローゼマインにぼやかれた
心配するに決まっているではないか
少しの段差で裾を踏んづけた実績があるのをアレは忘れているのではないか
今に何もないところで躓くぞ
ただでさえ重心が不安定になったと言うのに