ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

カイと三四郎 2

三四郎は私のことを躊躇うことなく「ルナン」だという。
しかし、彼にとって「ルナン」とは珍しい瞳をもつ種族。特殊な能力をもつ種族。その程度。

彼にとって「ルナンであるカイ」も「ルナンでないカイ」も大差ない。
その程度なのだ。


笑えてくる。

「ルナン」—————

私を悩ませ続けたタネもこの男にとってはその程度。



腹立たしい。
しかし、妙に晴れ晴れとする。




そして気づく。

三四郎も「動物」なのではないだろうか。

愕然とする。

三四郎は今を生きる自分に誇りと自信を持っている「動物」だ。


昔の私だ。


他なんてどうでもいい。
自分さえ楽しめればそれでいい。
自分しか見てない。
否、自分しかない。


彼のまわりには「人間」ばかり。
しかし、それも「動物」である三四郎にはどうでも良いことなのだ。
彼は彼なりの愛し方で「人間」を愛している。

その様子は昔の私に驚くほど似ていた。



彼にとって私も「人間」なのだろうか。

三四郎三四郎なりの「動物」の愛し方で私を愛してくれていたということか。

目眩がする。


足りない。


足りない。


「動物」であることに苦悩する三四郎が見たい。

そして「動物でない」三四郎も欲しい。





私は、欲が深い。




ーーーーーしかし私は、こんな風に三四郎を思う私が大好きなのだ。






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カイと三四郎についてそれぞれ考えようと思ったら、全部カイになった!wwwwww


もう、仕様がないよね(´д`|||)
  
アイツ、ヤベーもん。


(補足)

「動物」であることに苦悩する三四郎とは、凱の病室を訪ねた三四郎のこと。カデンツァ4。で慣れないことに雄叫びを上げていた三の字。


「動物でない」三四郎とは、自分とカイに愛しているという言葉を許す三四郎のことです。