乙女ゲームが原作の「薄桜鬼」のアニメを見ました。
大体乙女原作のアニメは見ても「うーん・・・これでなぜ萌える?」って感じで私の中で渦を巻くことはないんだけれども、いや、まあぶっちゃけ「薄桜鬼」も別に萌えたわけじゃなかった。
ただただ感動した。
なんで「薄桜鬼」が超有名なのか理解した。
今まで「薄桜鬼」の知識といったら「新選組」「血の口移し」しかなくて、手を出すにはちょっとインパクトに欠けるというか。「萌える」要素詰めました!みたいな感じでそそられなくて。
「新選組」をモチーフにしているところも入り込めなかった理由です(ごめんなさい)
「新選組」って聞いてきゃあ♡となる乙女心理が分からなかったのですが、「薄桜鬼」を見てちょっと見方が変わったかも。もちろん2次キャラクターだから過去実際にいた人物とは違うって分かっている。でも「新選組」をモチーフとし、作品をこんなに魅力的に仕上げたのは素晴らしいと思った。
以下ネタバレあり。
最後千景と戦う姿をみて、なんか、やっと、まともな理由で戦えたねって。
「大義名分」とか「お上」とか「近藤さん」とか「日本」とか大きすぎる理由で戦っていたけれども、きっと誠実な土方さんには似合わなかったんだよ。自分のために戦って、自分を大切にしてよ(涙)
他人の手の平、時世の手の平で面白いように転がされて、裏切られて、煙たがられて。
それでも、頑張って。
遠い地に流れついたけど、みんながいない今それすらどうでも良くて。
土方さんにとって「千鶴」は救いだったよね。
たったひとつ守れたものだよね。
千景に、羅刹(化け物)になってまで戦うなんて、生き急いでるようにしか思えない。みたいなことを言われて土方が言い返したセリフが大好き。
生き急いでるわけじゃねーよ。ただ必要とされるものが多かっただけだ。
カッコイイ。そしてとてつもなく悲しい。
土方の双肩に載るものはどんどん増えて、どんどん重くなっていくのに、一つも降ろすことは許されない。止まることも許されない。そして背負ったものが報われる未来がないことも承知している。
そんな土方をみた千景は彼が鬼足りうる存在であることを認め、敬意とともに名を与えます。
―――薄桜鬼と。