ペンを額に

霜月のブログ。当ブログは記事に大いに作品のネタバレを含みます。合わない方はバックしてください。

『BLOOD+ ロシアン・ローズⅠ』

小夜がジョエルのことを慕ってるな~と分かる発言をしてるのを読むと、ヴィルフリートがヴェローニカのことをいつまでも慕ってるのを思い出してツライ(私がw)
周囲からどんなに、何を言われても、小夜にとっては良い父親的存在だったんだもんね。
小夜はジョエルから全てを与えられ、快適に過ごしてた。
小夜にとって一番身近な、優しい存在で、また、全てを支配している人で・・・

小夜は小説のなかで「もう二度と戻ることのできない場所だけが、永遠に美しい」と何度も何度も過去を思い返してるんだよね。
きっとヴィルフリートも、あの頃は良かったな…あの時間がずっと続いていれば良かったのに…って悪気無く思うんだろうなぁ
自分が幸せな一方で、無意味に虐げられていた者があったと知っても。。。

そして、小夜はこうも考える
「事実自分は、(ジョエルに)操られていながら、目に見える世界を疑ったことなどなかった。その世界で、自分は愛されているのだとばかり思っていた。」
まさに、ヴィルフリートじゃないですか。彼もヴェローニカに愛されていると思ってるんですから。


ジョエルにさえ逆らわなければ、快適で豊かな生活をしていた小夜にとって、唯一の問題が「退屈」だけだったという。。。
そしてその「退屈」な中、小夜は塔に監禁されている少女と出会い、親交を深め、ついにはその扉の錠を勝手に開けてしまうのだった


悲劇の始まり
ホント、小夜もヴィルフリートも似たようなもんやで;